グラボ高騰の今、軒並みゲーミングPCの価格も高騰しています。ただ、そんなグラボ高騰の中、比較的価格が安いゲーミングPCが実は存在します。
それがGTX1650搭載のBTOパソコンです。
今回はGTX1650搭載のBTOパソコンがなぜおすすめなのかを解説し、その上でおすすめモデルも紹介します。
安いゲーミングPCなら、GTX1650搭載BTOパソコンがおすすめ
昨今のマイニングによるグラボの価格高騰は、もちろんBTOパソコンにも影響を与えています。
特にビデオカードが搭載されているBTOパソコンは高騰しています。
ただ、ほぼ唯一ビデオカードが搭載されているにも関わらず、価格が安定しているBTOパソコンがあります。それがGTX1650搭載のBTOパソコンです。
GTX1650は性能が低いゆえにマイニング効率も悪いので、マイニングに適していません。そのため、マイニングによる価格高騰に巻き込まれずに、比較的価格が安定しています。
当然それは、GTX1650搭載のBTOパソコンの価格の安定化につながっています。つまり、安いゲーミングPCを探しているのなら、GTX1650搭載のBTOパソコンがおすすめということです。
GTX1650のレビューはこちら↓。

GTX1650のゲーミング性能を検証
先ほど、GTX1650は性能が低いと話しましたがそれは事実です。実際に3D MARKのtime spy、fire strikeというビデオカードの性能を計るためのベンチマークで、RTX3060、RTX3050と比較してみます。
DirectX 12ベンチのTime Spyです。かなり重いベンチマークです。Time Spyを見ると、GTX1650はちょうどRTX3060の2分の1くらいの性能しかないことが分かると思います。
次はDirectX 11ベンチのFire Strikeです。負荷は3D MARKのベンチの中では比較的軽いです。
Fire StrikeではさすがにTime Spyより高めのスコアが出ていますが、やはりここでも、GTX1650はちょうどRTX3060の2分の1くらいの性能しかないことが分かります。
「じゃあ、GTX1650のゲーム性能はベンチマークのときと同じで低いの?」
そう思われるのも無理はありません。
それでは今度はGTX1650のゲーム性能を見ていきます。まずは比較的軽いゲームタイトルです。
ゲームタイトル | 計測方法 | 平均フレームレート |
フォートナイト | フルHD、中設定、バトルロイヤルのリプレイ再生中に計測 | 158 |
APEX Legends | フルHD、低設定、演習場で計測 | 126.6 |
ヴァロラント | フルHD、中設定、演習場で計測 | 200.1 |
一部、負荷の低い演習場のデータもありますが、総じてなかなかの平均フレームレートが出ています。基本的に軽いゲームであれば、快適にプレーが可能です。
一方、重いゲームタイトルはどうでしょうか?
ゲームタイトル | 計測方法 | 平均フレームレート |
サイバーパンク2077 | フルHD、低設定、街中をドライブして計測 | 45.9 |
BF2042 | フルHD、低設定、第三者が作成したポータルの演習場 | 72.8 |
サイバーパンク2077だと40代までフレームレートが落ちるので、快適なプレーは不可能でした。
一方、BF2042は平均フレームレートが60を超えていて、一見プレー可能に見えますが、128人のall out warfareをやってみたところ、フレームレートは重いところで30代まで落ちることが多々ありました。
基本的に重いゲームはGTX1650には荷が重いです。
ただ、FSR、Nvidia Image Scaling(NIS)といったアップスケーリング技術を活用することで、画質をそこまで犠牲にすることなく、重いゲームはプレー可能になります。
ゲームタイトル | 計測方法 | 平均フレームレート |
サイバーパンク2077(FSR) | フルHD、低設定、街中をドライブして計測 | 61.1 |
BF2042(NIS) | フルHD、低設定、第三者が作成したポータルの演習場 | 93.1 |
アップスケーリング技術を使うことでフレームレートが大きく上昇しました。これであれば、重いゲームも十分プレー可能です。
このようにGTX1650は軽いゲームはもちろん、重いゲームもFSRやNISといったアップスケーリング術を使うことが必要ですが、プレー可能なポテンシャルを持っています。
GTX1650のゲーム性能については下記の記事、動画を参考にしてください↓。

GTX1650搭載BTOパソコンの選び方のコツ
高性能なCPUは必要なし
GTX1650搭載BTOパソコンを選ぶうえである意味一番重要なのはCPUです。
性能の高いビデオカードであれば、CPUの性能が重要になります。もし性能の低いCPUであれば、ビデオカードの性能をフルに発揮できないからです。
一方、GTX1650は残念ながら性能はそこまで高くありません。ただそのおかげで極端に性能の高いCPUは必要ありません。
例え、性能の高いCPUを使ったとしてもGTX1650のボトルネックにひっかかってしまうので意味がありません。
インテルであればcore i3、core i5、AMDであればRyzen 5などで正直十分です。こうしたCPUが搭載されているBTOパソコンを選ぶことで結果として全体にかかってくるコストも抑えられます。
メモリは8G×2の構成に
メモリは8GB×2のデュアルチャネル構成で、最低でも16GBは欲しいです。BTOでは8GB×1という構成をよく見ますが、そのままの状態だと、ゲームや動画編集などでメモリ不足になる可能性は高いです。
初めから8GB×2という構成であれば問題ないですが、8GB×1の場合、カスタマイズで忘れずに8GB×2へと変更しましょう。
GTX1650搭載BTOパソコン一覧※2022年9月更新
各BTOメーカーごとにグラボなしBTOパソコンの販売状況をまとめます。
※在庫、販売価格は2022年9月1日現在のものです。
ツクモ
GTX1650搭載モデルはビジネスモデルの「AeroStream」、ゲーミングモデルの「G-GEAR」、クリエイターモデルの「クリエイターPC」で展開されています。
GTX1650搭載モデルの数はBTOメーカーの中でも随一の多さです。
※送料は2200円かかります。
インテル
製品名 | 価格 | CPU | GPU | メモリ | ストレージ | チップセット |
---|---|---|---|---|---|---|
AeroStream RM3J-A213/B | 110,000円 | Core i3-10105 | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×1 | 240GB(SSD) | B560 |
AeroStream RM5J-C213/B | 121,300円 | Core i5-11400 | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×1 | 240GB(SSD) | B560 |
AeroStream RM7J-E213/B | 144,300円 | Core i7-11700 | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×1 | 500GB(M.2) | B560 |
AeroStream RM3J-B221/B | 112,300円 | Core i3-12100 | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×1 | 500GB(M.2) | B660 |
AeroStream RM5J-D221/B | 122,300円 | Core i5-12400 | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×1 | 500GB(M.2) | B660 |
AeroStream RM7J-F221/B | 150,300円 | Core i7-12700 | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×2 | 500GB(M.2) | B660 |
G-GEAR ドラゴンクエストX オンライン 推奨パソコン | スタンダードモデル | 114,800円 | Core i5-11400 | GTX 1650 | 8GB×1 | 500GB(M.2) | B560 |
G-GEAR GA5J-B221/B2 | 119,000円 | Core i3-12100 | GTX 1650 | 8GB×2 | 500GB(M.2) | B660 |
G-GEAR 『ブレイドアンドソウル』 推奨PC | エントリーモデル | 124,800円 | Core i5-11400 | GTX 1650 | 8GB×2 | 500GB(M.2) | B560 |
クリエイターPC WA5J-C222/ZB | 165,300円 | Core i5-12400 | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×2 | 1TB(M.2) | Z690 |
クリエイターPC WA7J-D222/ZB | 192,300円 | Core i7-12700 | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×2 | 1TB(M.2) | Z690 |
クリエイターPC WA9J-F222/ZB | 237,300円 | Core™ i9-12900K | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×2 | 1TB(M.2) | Z690 |
AMD
製品名 | 価格 | CPU | GPU | メモリ | ストレージ | チップセット |
---|---|---|---|---|---|---|
AeroStream RM3A-A221/B | 100,300円 | Ryzen 3 4100 | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×1 | 500GB(M.2) | A520 |
AeroStream RM5A-B221/B | 110,300円 | Ryzen 5 5500 | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×1 | 500GB(M.2) | A520 |
AeroStream RM5A-C214/B | 110,600円 | Ryzen 5 5600G | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×1 | 500GB(M.2) | A520 |
AeroStream RM7A-F214/B | 120,300円 | Ryzen 7 5700G | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×1 | 500GB(M.2) | A520 |
クリエイターPC WA5A-C222/B | 139,800円 | Ryzen 5 5500 | GTX 1650 | 8GBx2 | 1TB(M.2) | B550 |
クリエイターPC WA5A-D222/B | 149,800円 | Ryzen 5 5600 | GTX 1650 | 8GBx2 | 1TB(M.2) | B550 |
クリエイターPC WA7A-E222/B | 169,800円 | Ryzen 7 5700X | GTX 1650 | 8GBx2 | 1TB(M.2) | B550 |
クリエイターPC WA9A-F222/B | 199,800円 | Ryzen 9 5900X | GTX 1650 | 8GBx2 | 1TB(M.2) | B550 |
パソコンSHOPアーク
製品名 | 価格 | CPU | GPU | メモリ | ストレージ | チップセット |
---|---|---|---|---|---|---|
169,800円 | Core i7-11700 | GTX 1650 | 8GB×2 | 1TB(M.2) 2TB(HDD) | Z590 | |
169,800円 | Core i7-12700 | GTX1650 | 8GB×2 | 1TB(M.2) 2TB(HDD) | B660 |
サイコム
インテル
製品名 | 価格 | CPU | GPU | メモリ | ストレージ | チップセット |
---|---|---|---|---|---|---|
Radiant VX3100B660/D4 ![]() | 144,270円 | Core i5-12400 | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×1 | 480GB(SSD) | B660 |
Radiant VX3100Z690/D4 ![]() | 155,500円 | Core i5-12400 | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×1 | 480GB(SSD) | Z690 |
Radiant GZ3100Z690/D4 ![]() | 158,030円 | Core i5-12400 | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×1 | 480GB(SSD) | Z690 |
Radiant GZ3200Z690/D5 ![]() | 215,330円 | Core i5-12600K | GTX1650 ※カスタマイズ | 16GB×2 | 480GB(SSD) | Z690 |
Radiant GZ3600X299 ![]() | 257,850円 | Core i9-10900X | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×4 | 480GB(SSD) | X299 |
AMD
製品名 | 価格 | CPU | GPU | メモリ | ストレージ | チップセット |
---|---|---|---|---|---|---|
Radiant VX2800B550AG ![]() | 139,970円 | Ryzen 5 5600G | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×1 | 480GB(SSD) | B550 |
Radiant VX2800B550A ![]() | 143,820円 | Ryzen 5 5600X | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×1 | 480GB(SSD) | B550 |
Radiant GZ2800B550AG ![]() | 148,230円 | Ryzen 5 5600G | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×1 | 480GB(SSD) | B550 |
Radiant GZ2800X570A ![]() | 166,980円 | Ryzen 5 5600X | GTX1650 ※カスタマイズ | 8GB×1 | 480GB(SSD) | X570 |
レノボ
GTX1650搭載モデルの扱いはなかったのですが、GTX1650のパワーアップ版のGTX1650 SUPER搭載モデルが展開されています。GTX1650 SUPERは厳密にいえば、別のGPUですが、きわめて近い存在ということで、今回は含めることにしました。
※送料は無料です。
インテル
製品名 | 価格 | CPU | GPU | メモリ | ストレージ | チップセット |
---|---|---|---|---|---|---|
137,390円 | Ryzen 5 5600G | GTX1650 SUPER | 8GB×2 | 256GB(M.2) 1TB(HDD) | – |
【2022年9月】おすすめのGTX1650搭載BTOパソコン
AeroStream RM3A-A221/B
![]() | OS | Windows 11 Home |
CPU | Ryzen 3 4100 | |
ビデオカード | GTX1650 ※カスタマイズ | |
メモリ | DDR4-3200 8G×1 | |
ストレージ | 500GB(M.2) | |
マザーボード | A520 | |
電源 | 450W(BRONZE) | |
価格 | 100,300円 |
個人的に最もおすすめするGTX1650搭載BTOパソコンは、AeroStream RM3A-A221/Bです。
なによりもおすすめするポイントが価格です。GTX1650搭載モデルとしてはトップクラスの安さです。ほぼ10万円で購入できます。
CPUにRyzen3 4100(4コア8スレッド)を搭載しています。このRyzen3 4100は最新CPUですが、世代はZEN2なので、CPUの性能自体は大したことないです。
ただ、GTX1650程度のローエンドクラスのビデオカードとの組み合わせであれば、十分性能を活かしてくれます。
なお、標準モデルだとビデオカードがつかないので、カスタマイズでGTX1650を選択してください。
まとめ
グラボ高騰の今、ビデオカード込みで10万円前後でBTOパソコンを買えるのは実質GTX1650搭載モデルのみです。
今すぐにゲームがしたい方はもちろん、グラボの価格高騰が収まるまでのその場しのぎという方にも、GTX1650搭載モデルはおすすめできます。