RTX4060は、RTX40シリーズの中で、ミドルクラスに位置づけられるGPUです。
本記事ではRTX 4060についての簡単な解説をし、RTX 4060搭載のおすすめゲーミングPCを厳選して紹介したいと思います。
RTX 4060の簡単な解説
RTX 4060 | RTX 3060 | |
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アーキテクチャー | Ada Lovelace | Ampere |
製造プロセス | TSMC 4N | Samsung 8nm カスタム |
シェーダー数(CUDAコア数) | 3,072 | 3,584 |
RTコア数 | 24基 (第3世代) | 28(第2世代) |
Tensorコア数 | 96基 (第4世代) | 112(第3世代) |
ベースクロック / ブーストクロック | 1,830MHz / 2,460MHz | 1,320MHz / 1,780MHz |
VRAM容量 | 8GB(GDDR6) | 12GB(GDDR6) |
メモリー転送レート | 17Gbps | 15Gbps |
メモリバス幅 | 128bit | 192bit |
メモリバス帯域幅 | 272GB/s | 360GB/s |
PCI-Express | Pcie 4.0 ×8 | Gen4.0×16 |
補助電源 | 8pin×1 | 8pin×1 |
L2キャッシュ | 24MB | 2.25MB |
消費電力(TGP) | 115W | 150W |
NVENC | 第8世代 | 第7世代 |
AV1 | エンコード / デコード | デコード |
超解像度技術 | DLSS3 | DLSS2 |
発売日 | 2023年6月 | 2021年2月 |
上記の表は先代のRTX 3060との比較表です。
RTX 4060の基本スペックは、RTX 3060に劣っています。例えば、シェーダー数(CUDAコア数)、メモリバス幅、メモリバス帯域幅、VRAM容量など、軒並みRTX 3060に比べるとスペックダウンしています。
ただし、L2キャッシュは24MBと大容量化され、実帯域幅は453GB/sに達します。また、VRAMへのアクセス頻度が減らせるので、消費電力(TGP)は115Wと省電力化されています。
RTコア、Tensorコア、NVENCはともに世代が新しくなっています。
超解像技術はDLSS3(DLSS FG)に対応しました。AIを使ってフレーム生成を行うことで、DLSS2(DLSS SR)に比べると、劇的にフレームレートを引き上げることが可能になります。ただし、この機能が使えるのは、DLSS3に対応するゲームに限られます。
また、AV1エンコードにも対応しています。AV1を使うことで、約40%のエンコーディング効率が向上し、低ビットレートで配信した場合でも高品質な配信が可能となります。ただし、RTX 4060に搭載されるAV1は1基のみなので、デュアルエンコーダーには対応していません。
RTX 4060のゲーム性能
3D MARK

定番ベンチマークの3D MARKでは、すべてのテストでRTX 3060を上回り、RTX 3060 Tiに肉薄しています。
フルHDゲーミング性能

WQHDゲーミング性能

4Kゲーミング性能

DLSS FG
DLSS FGの恩恵は凄まじく、平均フレームレートが大幅に伸びます。
例えば、Cyber Punk 2077のWQHD+レイトレウルトラ設定時の平均FPSは19ですが、DLSS SRとDLSS FGの合わせ技で、平均フレームレートが64まで上昇します。
RTX 4060というミドルレンジ帯のGPUでもDLSS FGを併用することで、レイトレーシングを適用させながら重量級ゲームを平均60fpsでプレーできるのは正直驚きでした。
ただし、この機能は、DLSS FGに対応したゲームに限られます。

RTX4060をざっくり説明すると、RTX 3060とRTX 3060 Tiの間を埋めるGPUといえます。特にフルHD解像度ではほとんどのゲームで、RTX 3060を上回り、一部ゲームではRTX 3060 Tiに肉薄します。ただし、負荷が重いゲームではRTX 3060とほぼ同じレベルまで落ち込み、高解像度では、RTX 3060に逆転されます。
おそらく高負荷な状況では、巨大なL2キャッシュでもカバー出来ず、メモリ帯域の狭さが足を引っ張っているものと思われます。ただ、DLSS FGの効果は絶大です。DLSS FG対応ゲームであれば、RTX 3060 Tiを上回るゲームパフォーマンスを発揮できます。
RTX4060まとめ
- フルHD解像度のゲーム性能はRTX 3060以上、RTX 3060 Ti以下
- DLSS FG使用時はRTX 3060 Tiを上回るゲームパフォーマンスを発揮
- 高解像度のゲームパフォーマンスはRTX 3060以下になる可能性が高い
CPU:Core i7-12700、マザーボード:MSI PRO B660M-A、メモリ:Crucial CT2K16G4DFRA32A(16GB×2/3200MHz動作)、システムSSD:Crucial P2 1TB、データSSD:Kingston NV2 2TB


RTX 4060搭載おすすめゲーミングパソコン
FRONTIER FRGAG-B550/WS907/NTK
CPUはZEN3世代のRyzen 5 5600Xを搭載。マルチ、シングルともに性能は非常に優秀なCPUで、RTX 4060の性能をフルに活かせます。メモリは16GB、ストレージは500GBと必要十分なスペックです。
ただこのモデル、最大の魅力は価格です。RTX4060搭載ゲーミングパソコンでありながら、驚異の12万円代という価格を実現しています。
とにかく安く性能もそこそこのミドルクラス帯のゲーミングパソコンを探しているのならこれ一択と言えるくらいのモデルとなっています。
FRONTIER FR30B760/A
CPUは10コア16スレッドのインテル第13世代のCore i5-13400Fを搭載。マルチ性能だけでなく、シングル性能も高いです。そのため、RTX 4060との相性は良好です。
メモリは8GB×2、ストレージ1TBと必要十分です。
このモデルはFRONBTIER30周年特別モデルとなっています。
コンパクトなケースで、前面メッシュで通気性が良好なだけでなく、ライティングも楽しめます。限定カラーの赤、黒、白の3色から選ぶことができます。
なお、本製品は数量限定で予定数に達した段階で、販売を終了する予定なので、お早めにどうぞ。
STORM PG-D46WHB
CPUはインテル第12世代のCore i5-13400を搭載。Core i5最廉価モデルでありながら、Pコアが6つ、Eコアが4つあり、10コア16スレッドを実現。それでいてシングル性能も優秀。
RTX 4060との相性も抜群です。
メモリは16GB、ストレージは1TBと必要十分なスペックです。
PCケースには「MSI MPG GUNGNIR 110R」を採用。ホワイトのミドルタワー型のPCケースで、ビデオカードまでホワイトで統一されています。PCケースの左側面だけでなく前面にも強化ガラスウインドウパネルを搭載。4つのLEDファンを搭載しているので、ゲーミングPCらしい外観です。
TSUKUMO G-GEAR Aim GB5J-D231/B
CPUはインテル第13世代のCore i5-13500を搭載。Core i5でありながあ、Pコアが6つ、Eコア8つあります。合計14コア20スレッドということで強力なマルチスレッド能力があります。もちろんシングル性能も強力です。
性能的にはインテル第12世代のCore i7-12700に近いと言われています。
もちろん、RTX 4060との相性も抜群で、性能をフルに引き出してくれます。メモリは16GB、ストレージは1TBと必要十分なスペックです。
G-GEAR Aimシリーズに属するため、MicroATX規格のミニタワーサイズのPCケースを採用しています。ヘアラインフロントパネルで構成されたスクエアデザインを採用し、質感が高いです。また、小型なためデスクの上に置いても邪魔にはなりません。


まとめ
RTX 4060搭載ゲーミングパソコンは12万円代で買えるのに対して、RTX 3060、RTX 3060 Ti搭載モデルは逆に高騰しつづけています。
また、RTX 4060 Ti搭載モデルも依然として高値です。結果として、12万円代で買える、RTX 4060搭載モデルのお買い得感が高まっている印象となっています。
RTX 3060、RTX 3060 Ti搭載モデルの購入を考えているのなら、RTX 4060搭載モデルの購入の検討もしてみてはいかがでしょうか?