パソコンでゲームをする上で大事になるのは、グラフィック性能です。
このグラフィック性能を大きく引き上げてくれるのが、グラフィックボード、いわゆるグラボの存在です。そのため、ゲーミングパソコンの多くはグラボを搭載しています。
ただ、昨今、グラボの価格は高騰しつづけています。残念ながら誰もがグラボを気軽に購入できる時代は過ぎ去りました。
そこで一つの疑問が出てきました。
「グラボなし、つまり、オンボードグラフィックスでPCゲームをプレーできるのか?」
もしグラボなしでゲームができるのであれば、高価なグラボを購入する必要性がなくなります。
今回はグラボなしでPCゲームができるのか、検証したいと思います。
目次
グラボなしでPCゲームはできるのか?
その答えは「はい」とも「いいえ」とも答えられる曖昧なものになります。
というのも、みんながみんな、プレーするPCゲームは異なるからです。
艦これみたいな軽量なブラウザーゲーをプレーする人もいれば、サイバーパンク2077みたいな重量級ゲームをプレーする人もいるからです。
ただ、自分の印象では比較的新しいCPUであれば、意外とPCゲームができると感じました。
というにも、AMDのVegaアーキテクチャー採用のRadeon Graphicsや、インテルのXeグラフィックスアーキテクチャーを採用のUHDシリーズなど、最新のオンボードグラフィックスは一昔のオンボードグラフィックスに比べると、大幅に性能が向上しているからです。
下記の表は、Ryzen 5 5600G(Radeon Graphics)とCore i5-12400(UHD 730)のオンボードグラフィックスで、PCゲームをプレーした際の平均FPSです。※最低設定で測定
FortniteやApexなどは演習場で計測したので、実際のマルチプレーだともう少し負荷が高まり、平均FPSが落ちます。しかし、それを加味しても、意外と快適にPCゲームがプレーできる印象です。
特に、Ryzen 5 5600Gであれば、解像度を720pに落としてやれば、比較的負荷の重いApexのマルチプレーですら快適にプレーできそうです。
ただ、Cyber Punk 2077みたいな超重量級ゲームはさすがに厳しいです。720pに落としても快適なプレーには程遠いです。
また、基本的にゲームの設定は最低設定に限定されます。設定を少しでも上げてやると、途端に平均fpsはガクッと落ちます。
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おすすめのCPUはRyzen 5 5600GとRyzen 7 5700G
オンボードグラフィックスの性能を重視するのであれば、おすすめはRyzen 5000Gシリーズ一択となります。
Ryzen 5000GシリーズはRyzen 5000シリーズと同じZEN3アーキテクチャーを採用しています。そのため、ZEN2世代より性能は飛躍的に向上しています。
最近、Ryzen 3 4300Gが個人でも購入できるようになりましたが、こちらはZEN2世代になるので、CPU性能、グラフィックス性能はZEN3に比べると明確に劣るので注意が必要です。
また、最新のZEN4のCPUもオンボードグラフィックスがついていますが、グラフィックス性能は非常に低いので、こちらも避けるべきです。
つまり、オンボードグラフィックスの性能で選ぶべきCPUは、Ryzen 5 5600G、Ryzen 7 5700G、このどちらかになります。
「Ryzen 7 5700G」、「Ryzen 5 5600G」の仕様は下記の通りです。
Ryzen 7 5700G | Ryzen 5 5600G | |
コアアーキテクチャ | ZEN3 | |
製造プロセス | 7nm | |
プラットフォーム | Socket AM4 | |
物理コア | 8 | 6 |
論理コア | 16 | 12 |
L2キャッシュ | 4MB | 3MB |
L3キャッシュ | 16MB | 16MB |
ベースクロック | 3.80GHz | 3.90GHz |
最大クロック | 4.60GHz | 4.40GHz |
グラフィックスコア | 8 | 7 |
GPUクロック | 2,000MHz | 1,900MHz |
TDP | 65W | |
参考価格 ※2023年1月20日現在 |
約27,000円 | 約19,000円 |
主な違いは物理コアと倫理コア、そしてグラフィックスコア、GPUクロックの違いです。Ryzen 7 5700Gは8コア16スレッドに対して、Ryzen 5 5600Gは6コア12スレッドです。また、GPUクロック、グラフィックスコアともに、ほんの少し、Ryzen 7 5700Gのほうが高いです。
オンボードグラフィックスの性能はRyzen 7 5700Gのほうが高いですが、上の動画を見ていただけるとわかると思いますが、実ゲームのパフォーマンスにそこまで大きな差はありません。両CPUの価格差は約1万円ほどあるので、Ryzen 5 5600Gのほうがコスパに優れています。
また、Ryzen 7 5700G、Ryzen 5 5600Gともに純粋なCPU性能も優れています。オンボードグラフィックスでゲームをしていて、力不足を感じたのなら、グラボを後付けすることも可能です。
Ryzen 5 5600G購入先
PCショップ
<TSUKUMO><パソコン工房
><ソフマップ
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パソコンSHOPアーク>
Ryzen 7 5700G購入先
PCショップ
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Ryzen 5 5600GとRyzen 7 5700GのおすすめBTOパソコン【2023年5月17日更新】
TSUKUMO AeroStream RM5A-A222/B
![]() |
OS:Windows 11 Home |
CPU:Ryzen 5 5600G | |
GPU:Radeon Graphics | |
メモリ:8GB (8GB x2) DDR4-3200 | |
ストレージ:500GB(M.2 SSD) | |
マザーボード:A520 | |
電源:550W(BRONZE) | |
価格:76,800円 | |
Ryzen 5 5600G搭載モデルで最もおすすめです。
メモリが8GB×1なので、カスタマイズでデュアルチャネルにしておくことをおすすめします。
電源が550Wと容量が多いので、RTX3060程度のミドルクラスのグラボを追加することもできます。
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TSUKUMO AeroStream RM7A-B222/B
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OS:Windows 11 Home |
CPU:Ryzen 7 5700G | |
GPU:Radeon Graphics | |
メモリ:8GB (8GB x2) DDR4-3200 | |
ストレージ:500GB(M.2 SSD) | |
マザーボード:A520 | |
電源:550W(BRONZE) | |
価格:84,800円 | |
Ryzen 7 5700G搭載モデルで最もおすすめです。
メモリが8GB×1なので、カスタマイズでデュアルチャネルにしておくことをおすすめします。
電源が550Wと容量が多いので、RTX3060程度のミドルクラスのグラボを追加することもできます。
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まとめ
結論から言うと、グラボなしでPCゲームは意外とできます。
ただ、オンボードグラフィックスでは、3D性能に負荷がかかるとあっという間に息切れを起こすのもまた事実です。
本格的にPCゲームをプレーするのであれば、当然グラボがあった方がいいです。
そういう意味ではあとからグラボを搭載できる汎用性を持っている、Ryzen 5 5600G、Ryzen 7 5700Gの存在は貴重な存在だといえます。