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驚異のワットパフォーマンス!core i5-12400をレビュー!core i5-11400Fと比較。

2022年1月18日

core i5-12400

インテル第12世代、Alder Lake-Sのcore i5シリーズで最も価格が安いcore i5-12400を購入したのでレビューしたいと思います。

前世代のcore i5-11400と徹底比較して、どれくらい性能が向上したのかを検証したいと思います。

なお今回は内蔵GPUの性能については検証していません。内蔵GPUの性能についてはまた別途検証して記事にしたいと思います。

core i5-12400とは

インテル第12世代Alder lake-Sは、2021年11月に上位モデルを中心に販売されましたが、2022年1月、ついに下位モデルも販売されることになりました。これによって、Alder lake-Sのラインナップは一通り揃うことになりました。

今回紹介するcore i5-12400は、Alder lake-Sのcore i5シリーズに属します。

インテル第12世代のAlder Lake-S core i5シリーズ
型番 コア数
(Pコア+Eコア)
スレッド数 L3キャッシュ TBM3.0最大クロック
(Pコア/Eコア)
定格クロック
(Pコア/Eコア)
内蔵GPU Processor Base Power Maximum Turbo Power 参考価格
core i5-12600K 10
(6+4)
16 20MB -
(4.9Ghz/3.6Ghz)
3.7Ghz/2.8Ghz Intel UHD Graphics 770 125W 150W 約3万9千円
core i5 12600 6
(6+0)
12 18MB -
(4.8Ghz/-)
3.3Ghz/- Intel UHD Graphics 770 65W 117W 約3万円
core i5-12500 6
(6+0)
12 18MB -
(4.6Ghz/-)
3Ghz/- Intel UHD Graphics 770 65W 117W 約2万8千円
core i5-12400 6
(6+0)
12 18MB -
(4.4Ghz/-)
2.5Ghz/- Intel UHD Graphics 730 65W 117W 約2万5千円
core i5-12400F 6
(6+0)
12 18MB -
(4.4Ghz/-)
2.5Ghz/- なし 65W 117W 約2万3千円

上記の表は、Alder lake-Sのcore i5のラインナップです。この中で別格なのがcore i5-12600Kです。

Alder lake-S最大の特徴がPコア(Performanceコア)とEコア(Efficientコア)という2種類の性質が異なるコアを内蔵していることです。

簡単に言えば、負荷の重い作業はPコアに、負荷の軽い作業はEコアに割り振り、Pコアの性能を最大限に発揮しやすくするという仕組みです。

このPコア、Eコアという2種類のコアを持つのは、Alder lake-Sのcore i5シリーズの中では、core i5-12600Kのみになります。

残念ながらそれ以外のcore i5は全て、EコアなしでPコアのみです。

今回レビューするcore i5-12400ももちろんEコアなしでPコアのみです。さらにクロック周波数がAlder lake-Sのcore i5シリーズの中で最も低く、内蔵GPUもUHD 730なので、性能も他と比べて一段低いです。

ただその分、価格はAlder lake-Sのcore i5シリーズの中で一番安いです。

なお、core i5-12400のみ、内蔵GPUがつかないFつきモデルが存在します。内蔵GPUがいらないのなら、より安くなるcore i5-12400Fのほうがおすすめです。

core i5-12400

core i5-12400F

core i5-12400とcore i5-11400を比較検証

仕様の比較

core i5-12400の性能を検証するにあたって、前世代のcore i5-11400と比較してみます。まず、仕様の違いです。

  core i5-12400 core i5-11400
開発コードネーム インテル第12世代Alder Lake-S インテル第11世代Rocket Lake-S
コアアーキテクチャ Golden Cove Cypress code
プロセスルール 10nm 14nm
プラットフォーム LGA1700 LGA1200
コア数 / スレッド数 6コア / 12スレッド
(Pコアのみ)
6コア / 12スレッド
L3キャッシュ 18MB 12MB
対応メモリ DDR4-3200
DDR5-4800
DDR4-3200
PCI-Express PCI-Express 5.0 PCI-Express 4.0
最大クロック 4.4Ghz 4.4Ghz
定格クロック 2.5Ghz 2.6Ghz
グラフィックス機能 Intel UHD Graphics 730 Intel UHD Graphics 730
消費電力 65W(PBP) / 117W(MTP) 65W(TDP)
参考価格 約2万5千円 約2万2千円

最大の違いは製造プロセスです。インテルはここ数年、14nmのプロセスルールのCPUを改良に改良を重ね、Rocket Lake-Sまで出しつづけました。

そして、今回のAlder Lake-Sでようやく、10nmと微細化が進みました。これによってインテルいわく、旧世代のCPUに比べて飛躍的に性能が向上したとのことです。

Alder lake-SのPコアで比較すると、第10世代Comet Lake-Sと比べて28%、第11世代Rocket Lake-Sと比べて14%性能が向上したと言われています。

モガ
インテルはこのAlder Lake-Sを実質7nmの性能だということで、「Intel 7」と命名しています。実際は10nmなので、ちょっとややこしいです。

また、L3キャッシュが18MBに増量、PCI-Express 5.0、DDR5メモリ対応になった点も大きく進化した点です。

ただし、現状PCI-Express 5.0に対応したグラボ等はまだ発売されていません。DDR5メモリも価格がDDR4メモリより高く、在庫が安定しないという問題もあります。

モガ
Alder Lake-SではCPUの消費電力を表記が変わっています。従来のTDPおよびPL1は、PBP(Processor Based Power)に、PL2はMTP(Maximum Turbo Power)と呼ばれるようになりました。ただし、MTPはPL2と違い、長時間維持できます。

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外観を比較

外観を比較
まず外箱の比較です。デザインはほとんど同じです。若干、core i5-12400に方が濃いブルーになっています。また、箱自体も若干大きくなっています。

LGA1700ソケットはLGA1200より縦長にLGA1700ソケットはLGA1200より縦長になっています。そのため、CPUそのものが前世代よりも大型化しています。

それによって、ソケット回りの穴の位置が外側にずれ、既存のCPUクーラーの装着ができなくなりました。LGA1700用のリテンションキットか、はじめからLGA1700に対応したCPUクーラーが必要になります。

ただ、core i5-12400はリテールクーラーが付属しますので、この点は大きな問題にはなりません。

ソケットのピンの数
裏面です。LGA1700は、ソケットのピンの数が文字通り1700あり、LGA1200は1200あります。

CPUクーラーを比較

CPUクーラーを比較
左がcore i5-12400のリテールクーラーで、右がcore i5-11400のリテールクーラーです。

core i5-12400のリテールクーラーは、core i5-11400のリテールクーラーに比べると、ファンは大きくなり、全体的に大型化しています。ちなみに青いリングは光りません。

ちなみに、リテールクーラーの正式名称は「Laminar RM1」です。

core i5-12400のリテールクーラーの受熱ベースは、かなり大型化
裏面もかなり異なっています。受熱ベースは、前世代のリテールクーラーに比べるとかなり大型化しました。受熱ベースの周りも金属製のパーツで囲われています。

ヒートシンクの厚みもかなり増した
ヒートシンクの厚みも前世代より増したように感じます。

core i5-12400のリテールクーラーの重量core i5-12400のリテールクーラー

core i5-11400Fのリテールクーラーの重量core i5-11400Fのリテールクーラー

重量も前世代より100g近く重くなっていました。実際に持ってみるとずっしりとした重さを感じます。

CPUクーラーの周りにガード
CPUクーラーの周りにガードが設けられており、コードが絡まる心配はありません。以前のリテールクーラーだとコードがファンに絡まることが多々あったので、取り回しは随分楽になりました。

性能を比較

テスト環境

  core i5-12400検証機 core i5-11400検証機
CPU core i5-12400 core i5-11400F
CPUクーラー リテールクーラー 虎徹 Mark II
マザーボード Asrock B660M PRO RS MSI B560M BAZOOKA
メモリ DDR4-3200 8G×2(KD48GU880-32A160U)
※DDR4-2666に設定
グラフィックボード RTX3060(Colorful RTX 3060 NB 12G)
ストレージ NVMe 240G(CRAS C700 M.2)※OS用
電源ユニット 750W(V750 Semi-Modular RS750-AMAAG1-JP)
OS Windows 10 Home
Nvidia ドライバ 511.23
core i5-11400Fは内蔵GPUのない、F付きモデルですが、F無しモデルとCPU性能では差がないので検証にあたって問題はありません。なお、今回はcore i5-12400は、DDR4メモリ対応のマザーボードを使用します。

電力制限解除について

性能を検証する前に電力制限解除について説明します。

前世代のcore i5-11400は電力制限(Power Limit)を解除することで、飛躍的に性能を伸ばすことができました。

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この電力制限解除は、core i5-12400でも有効です。

初期設定では65W制限自分が使用したAsrockのB660M PRO RSでは、初期設定では65W制限がかかっていました。「Long Duration power Limit」が65Wになっています。これは長期間、CPUの消費電力は65Wで維持されるという意味です。

BFBを140Wにそこで、KなしCPUでもTDP上限を超えて性能を引き出せるAsrock独自機能のBFB(Base Frequency Boost)を試してみました。B660M PRO RSの場合は上限は140Wだったので、140Wに設定しました。無事設定が通りました。

実質的に電力無制限に設定「Long Duration Power Limit」、「Short Duration Power Limit」、「CPU Core Current Limit」に現実ではありえない数字を入力し、実質的に電力無制限に設定しました。

これもトラブルもなく、無事設定が通りました。

そこで、PL65W時、BFB140W時、電力無制限の3つのパターンで、Cinebench R23をはしらせて、どれくらい差が生まれるのか調べました。

PL65W時(Cinebench R23)PL65W時

BFB140W時(Cinebench R23)BFB140W時

PL無制限(Cinebench R23)PL無制限

結果ですが、若干、PL65W時のスコアが低いだけで、ほとんどスコアに差はありませんでした。そこで、この3つのパターンのCPUの消費電力を調べてみました。

PL65W時(CPUの消費電力)PL65W時

BFB140W時(CPUの消費電力)BFB140W時

PL無制限(CPUの消費電力)PL無制限

PL65W時は確かにCPUの消費電力が65Wを超えないように調整されています。

一方、BFB140W、PL無制限時の場合、ともにCPUの消費電力が70W近くまで上がりますが、そのあたりが打ち止めで、それ以上CPUの消費電力が上がることはなかったです。

BFB140W、PL無制限時ともに、CPUの消費電力の推移は似ているので、どちらの設定にしても、CPUの性能に差はほとんど生まれないと思います。

core i5-12400のMTPは117Wなので、電力制限を解除すると、その値まで上昇すると思っていたのでこの結果は意外でした。

ちなみに自分が使用しているマザーボードに原因があるのかと推測しましたが、他のマザーボードで検証しているレビュー記事を見たところ、自分と似たような挙動をしていました。

一応、検証ではcore i5-12400をPL無制限に設定して行いたいと思います。もちろん、core i5-11400Fも同様です。

レンダリング性能を比較

Cinebench

Cinebenchマルチ

Cinebenchシングル

Cinebenchは、統合型3Dソフトウェア「CINEMA 4D」を開発している、「MAXON」から提供されている、CPUの性能を計測するためのベンチマークソフトです。

結果ですが、マルチ、シングルともcore i5-12400がcore i5-11400Fをシングル、マルチスコアともに上回りました。

特にCinebench R23のシングルスコアでは300ほど差が開きました。シングル性能が求められるゲームやアプリでは、core i5-12400の方が有利そうです。

Corei5-12400のCinebenchR23core i5-12400

core i7-10700-cinebenchR23core i7-10700

ちなみにcore i5-12400のマルチスコアですが、このスコアは8コア16スレッドの第10世代のcore i7 10700とほぼ同等のスコアです。もちろんシングルスコアもcore i5-12400が圧倒しています。

約2万5千円のいわゆる廉価CPUが2世代前とはいえ、core i7を打ち負かしています。この事実からいって、core i5-12400は、ほとんどの人にとって事足りる性能ではないでしょうか?

ちなみにcore i7-10700の発売日は2020年5月です。わずか1~2年足らずで、すさまじい勢いでCPUの性能は進化してると実感します。

3D MARK Time Spy CPU score

3D MARK Time Spy CPU scoreTime Spyは本来ならグラフィックス性能を計測するベンチマークソフトですが、CPUの性能を図る項目も実は存在します。今回はそこだけを見ていきます。

結果ですが、core i5-12400がcore i5-11400Fを700程上回りました。

3D MARK CPU PROFILE

3D MARK CPU PROFILECPU PROFILEとは3D MARKの中で純粋にCPU性能だけを計測するベンチマークソフトです。最大スレッド数16/8/4/2/1でCPUの性能を評価します。

結果ですが、全てのスレッド数でcore i5-12400がcore i5-11400Fをスコアでは上回っています。

PC MARK 10 Extended

PC MARK 10 ExtendedPC MARK 10はPCの総合的なパフォーマンスを計測するベンチマークソフトです。今回はGPU機能を使いたくなかったので、「Open CL」と「Use hardware-accelerated video processing」をオフにして計測しました。

結果ですが、4つの項目全て、core i5-12400がcore i5-11400Fを1000程上回りました。

CPU-Z benchmark

CPU-Z benchmarkCPUの情報を取得し、表示してくれるCPU-Zのベンチマークソフトを使って、CPU性能を計測しました。

結果ですが、core i5-12400がcore i5-11400Fをシングルでは100程、マルチでは700程上回りました。

passmark CPU MARK

passmark CPU MARKpassmark CPU MARKは、PASS MARK SOFTWARE社が提供する、CPUの性能を計測するベンチマークソフトです。

結果ですが、core i5-12400がcore i5-11400Fを200程上回りました。

Geekbench 5 CPU benchmark

Geekbench 5 CPU benchmarkGeek benchはPC、スマホ、windows、MAC、Linuxなどクロスプラットフォームで動作する、ベンチマークソフトです。今回はCPUの性能だけを計測したいので、CPU benchmarkを使用します。

結果ですが、シングルでは100程、マルチでは700程上回りました。

blender
  core i5-12400 core i5-11400F
bmw27 3m19s 4m3s
classroom 9m3s 10m51s
fishy_cat 4m43s 5m24s
koro 7m16s 7m54s
pavillion_barcelona 9m33s 11m19s
victor 16m59s 18m48s

Blenderは、オープンソースの3DCGソフトです。今回使用するのは、そのBlenderのレンダリングパフォーマンスを測定するベンチマークソフトです。

bmw27など、テーマごとにレンダリングしていき、どれだけ時間がかかったのかを計測します。つまり、レンダリングにかかった時間が短いほど、パフォーマンスが良いということになります。

結果ですが、全てのテーマで、core i5-12400がcore i5-11400Fより1分ほど早くレンダリングしています。

モガ
レンタリング性能を比較すると、ほぼすべてのベンチマークで、core i5-12400がcorei5-11400Fを上回りました。特に、Cinebench R23のシングル性能では、core i5-12400とcore i5-11400Fとの間にかなりの差が生まれました。このスコア差を見たとき、Alder-lake-Sのシングル性能はかなり強力なものになっていると実感しました。

動画エンコード

X264 FHD BENCHMARK

X264 FHD BENCHMARK

X264 FHD BENCHMARKとは、H. 264形式のフルHDの動画をエンコードする際の性能を計測するベンチマークソフトです。

フレームレートが高く、また、エンコードにかかった時間が短いほど、パフォーマンスが良いということになります。

結果ですが、フレームレート、エンコードにかかった時間(秒)ともに、core i5-12400がcore i5-11400Fより優秀な結果を残しました。

ハンドブレーキ
  core i5-12400 core i5-11400F
エンコードにかかった時間 7分4秒 8分11秒

ハンドブレーキとは、動画ファイルをMP4やM4Vなどに変換してくれる、いわゆるエンコードソフトになります。

今回、実際にハンドブレーキを使って、約3GBの動画ファイルに対して、エンコードにかかった時間を計測してみました。

結果ですが、core i5-12400がcore i5-11400Fより1分ほど早くエンコードが完了しました。

設定は以下の通りです。

設定

プリセット・・・Very Fast 1080P30
動画エンコーダー・・・H.265
フレームレート・・・30(可変フレームレート)

圧縮と解凍

圧縮と解凍ファイルの圧縮と解凍ができる、7 ZIPのベンチマークソフトを使って、ファイルの圧縮と解凍のスピードを測定します。

結果ですが、ほぼ互角といっていいと思います。

ブラウザの処理性能

ブラウザの処理性能Mozilla Kraken 1.1とは、「Firefox」の開発元であるMozillaが提供しているブラウザの処理性能を計測するためのベンチマークソフトです。

処理が終わるまでの時間が計測されます。つまり、数字の値が低いほど、パフォーマンスが良いということになります。

結果ですが、core i5-12400の方がcore i5-11400Fより処理速度において、優れた結果を残しました。ただ、体感ではその違いを認識することはできないと思います。

ゲームパフォーマンスを比較

FF14ベンチマーク

FF14ベンチマーク(スコア)

FF14ベンチマーク(平均フレームレート、最低フレームレート)

FF15ベンチマーク

FF15ベンチマーク

GTA5ベンチマーク

GTA5ベンチマーク

PSO2 ニュージェネシスベンチマーク

PSO2 ニュージェネシスベンチマーク

rainbow six siegeベンチマーク

rainbow six siegeベンチマーク

アサシンクリードオリジンズベンチマーク

アサシンクリードオリジンズベンチマーク(フレームスコア)

アサシンクリードオリジンズベンチマーク(平均FPS)

ドラクエ10ベンチマーク

ドラクエ10ベンチマーク

フォートナイト

フォートナイト

バトルロイヤルを一戦プレーして、そのリプレイを再生中、180秒間計測し、その平均フレームレートを算出。
Apex Legend

Apex Legend

チュートリアル中の教官に向かってひたすら近接攻撃を繰り返して180秒間計測し、その平均フレームレートを算出。
VARORANT

VARORANT

演習場の比較的負荷の重い場所にとどまって、ブリーチのアルティメット、「ローリングサンダー」をひたすら繰り返して180秒間計測し、その平均フレームレートを算出。
サイバーパンク2077

サイバーパンク2077

チュートリアル中の車内でのイベント発生中に180秒間計測し、その平均フレームレートを算出。
BF2042

BF2042

第3者が作った演習場で、マップ内を走りながら180秒間計測し、その平均フレームレートを算出。
モガ
今回使用しているグラボがRTX3060ということで、グラボがボトルネックとなって、かなり差が出にくい環境になっています。ただ、そんな環境下でも、core i5-12400の方がcore i5-11400Fよりゲームパフォーマンスが上でした。より上位のグラボを使用すれば、さらに差が広がると思います。

CPU温度を比較

CPU温度を比較
Cinebench R23実行時のcore i5-12400とcore i5-11400FのCPU温度推移を見ていきます。ちなみに両CPUともにリテールクーラー装着時で計測していきます。

また、グリスはリテーククーラー付属のものを使用しています。
※core i5-11400Fのリテールクーラーのみ、AinexのEVERCOOL Thermal GS-04(熱伝導率: 3.8W/m・K)を使用しています。

室温は暖房入れて25度位で、PCケースの中に入れて計測しています。PCケースは、ミニタワーケースのS100-TGです。

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cinebench R23実行時のCPU温度推移core i5-12400のCPU温度を概ね60度代を維持していますが、core i5-11400FのCPU温度は100度に到達し、自動的にクロックを落としてCPU温度を下げる、サーマルスロットリングが発生しています。

最高温度は71度
また、Cinebench R23実行中のcore i5-12400の最高温度は71度でした。

結論からいって、core i5-12400のCPU温度は負荷をかけても相当低いです。リテールクーラーでも余裕で冷やせるのは間違いないです。

core i5-12400自体、そこまで発熱しないことももちろん関係ありますが、おそらくリテールクーラーの性能も前世代のものに比べると、性能が上がっていると思われます。

一方、core i5-11400Fの場合、負荷をかけたときのCPU自体の発熱はすさまじく、さらにリテールクーラーの性能も低いので、冷却が間に合っていません。別途社外品のCPUクーラーが必要です。

CPUの冷却という面では、core i5-12400にかなりの分があります。

消費電力を比較

消費電力を比較Cinebench R23実行時のcore i5-12400とcore i5-11400FのCPUの消費電力の推移を見ていきます。core i5-12400は70W前後を維持していますが、core i5-11400Fの場合、135W前後を維持しています。

消費電力が、core i5 11400Fの約2分の1ということを考えれば、core i5-12400の消費電力はかなりおとなしいと言えます。

core i5-12400(ゲーム中の消費電力)core i5-12400

core i5-11400F(ゲーム中の消費電力)core i5-11400F

ゲーム中の消費電力も見ていきます。FF15ベンチマークです。ゲーム中はCinebench R23のときと違い、CPUに余力があるため、消費電力はおとなしいです。

core i5-12400の場合、おおむね30W前後、core i5-11400Fの場合、おおむね80W前後でした。ここでもcore i5-12400の低消費電力ぶりが目立っています。

core i5-12400(PL65W)core i5-12400(PL65W)

core i5-11400F(PL65W)core i5-11400F(PL65W)

ワットパフォーマンスもチェックしてみます。

core i5-12400、core i5-11400F、共に65W制限をかけてCinebench R23を実行してみました。スコアを比較すると、かなりの差が開くことが分かると思います。

これを見ると、core i5-12400のワットパフォーマンスは驚異的と言えます。

コストパフォーマンスを比較

価格の面で比較すると、さすがに分があるのは、core i5-11400にあります。旧世代なだけあって、CPU単体の価格と、対応マザーボードの価格が値下がっているからです。

ただ、core i5-11400は電力制限を解除して運用となると話は違ってきます。というのも、CPU温度がリテールクーラーで冷やせないほど発熱するからです。

そのおかげで社外品のCPUクーラーが別途必要になりますし、マザーボード選びも慎重になる必要があります。電源回路が充実していないマザーボードだと、マザーボード自体の発熱が凄いことになるからです。

電力制限解除するなら、社外品のCPUクーラー、そして電源回路がある程度充実しているマザーボードが必要になるので、一気にコスパは悪化します。

一方、core i5-12400の場合はどうでしょうか?

対応マザーボードは正直まだ高値です。電源回路がしっかりしているマザーボードとなると最低でも3万円近くの出費は覚悟しないといけません。

ただ、自分が検証した通り、corei5-12400は低発熱、低消費電力のCPUです。別途社外品のCPUクーラーが必要ありません。リテールクーラーで十分冷やせます。

また、マザーボード自体もそこまで発熱しないので、H610、B660廉価マザーでも十分性能を活かすことができます。

core i5-12400のおすすめマザーボード

B660マザーボードがおすすめ

正直、安いマザーボードであれば、どれでもいいと言えるのですが、あえておすすめなのが、DDR4メモリ対応、B660チップセット搭載、そしてM.2スロットが2つあるマザーボードです。

このAlder Lake-SからDDR5メモリに対応するようになったのですが、メモリの価格はまだまだ高いです。また、ゲームなどの一部のアプリケーションにおいてパフォーマンスにほとんど差はありません。

やはり価格が安い、DDR4メモリがおすすめです。

B660だとメモリのオーバークロックに対応しているのと、価格も下位グレードのH610マザーボードとあまり変わりありません。

また、M.2スロットも2つあると、大抵の場合事足りるので、SATAで接続するストレージを使うことがなくなります。

以上の理由により、DDR4メモリ対応、M.2スロットが2つある、B660マザーボードをおすすめします。

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core i5-12400の良かったところと悪かったところ

ココがおすすめ

・シングル性能が特に優秀
・ゲーミング性能は優秀
・低消費電力、低発熱
・リテールクーラーが優秀なので、別途CPUクーラーを買う必要がない
・低発熱、低消費電力なので、H610やB660の廉価マザーでも性能を落とさず運用可能
・ワットパフォーマンスが優秀
・コストパフォーマンスが優秀
・Pコアしかないので、windows10でも性能を活かせる
・65W制限で運用しても性能低下はほとんど見られない

ココがダメ

・対応マザーボードの価格が高い
・電力制限解除しても性能はほとんど上がらない
・Eコアなし

まとめ

今回はcore i5-12400を前世代のcore i5-11400Fを比較対象して、性能を検証しました。

前世代と比べると、性能は向上しているにも関わらず、発熱、消費電力についてはかなりおとなしくなっています。率直にかなり扱いやすいCPUだと感じました。

今後の低価格帯の定番CPUになることは間違いないと思います。

core i5-12400

core i5-12400F

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2023年5月24日に発売した、完全ワイヤレスイヤホンの「HUAWEI FreeBuds 5」をしばらく実際に使ってみたので、その感想をお伝えしつつ、レビューしていきたいと思います。 モガ 本記事はメーカー様より商品を提供していただき、記事を作成しています。 目次HUAWEI FreeBuds 5の仕様HUAWEI FreeBuds 5の同梱物HUAWEI FreeBuds 5の外観をチェックHUAWEI FreeBuds 5の音質をチェックHUAWEI FreeBuds 5の機能をチェックノイズキャンセ ...

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HUAWEIの2023年新製品発表会

ガジェット その他

2023/5/31

HUAWEIの2023年新製品発表会レポート!新製品をまとめて紹介

2023年5月24日(水)にHUAWEI新製品発表会が東京で開催されました。 招待されたので、そこで発表された新製品をまとめて紹介したいと思います。 目次発表された新製品とはHUAWEI WATCH UltimateHUAWEI WATCH BudsHUAWEI WATCH D ウェアラブル血圧計HUAWEI WiFi AX2HUAWEI FreeBuds 5HUAWEI S-TAGまとめ 発表された新製品とは 2023年5月24日(水)に発表された新製品は下記の通りです。それぞれ詳しく見ていきます。 発 ...

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Pulsar Xlite V2 Wireless

ゲーミングマウス ゲーム

2023/5/26

Pulsar Xlite V2 Wirelessをレビュー!IE3.0クローンの超軽量ワイヤレスゲーミングマウス

IE3.0クローンのワイヤレスゲーミングマウスは手になじみやすいというメリットはありますが、左右非対称のデザイン、バッテリーの存在ゆえに質量が多くなり、重くなるというデメリットがあります。 ただ、今回紹介するPulsar Xlite V2 WirelessはIE3.0クローンのワイヤレスゲーミングマウスでありながら、重量わずか59gに抑えているという驚異の軽さを誇ります。 今回はPulsar Xlite V2 Wirelessをレビューしていきたいと思います。 目次IE3.0クローンのワイヤレスゲーミング ...

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Amazonタイムセール祭りが2023年6月4日(日)23:59まで開催されます。 今回は「ノートパソコン」、「パソコンパーツ」、「ストレージ」、「モニター」、「ゲーム周辺機器」、「アマゾンデバイス」 ...

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