一般的なサイドフロー型のCPUクーラーのファンは片側1つのみというケースが多いです。もちろんCPUクーラーの大ベストセラー商品、虎徹 Mark IIも例外ではありません。
そこで今回、虎徹 MarkⅡをデュアルファン化して、冷却性能に違いが出るのか、検証してみました。

目次
サイズ・デュアルファンKITを使用
虎徹 Mark IIに使われているファンは、KAZE FLEX 120と言い、単品で購入も可能です。
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ただ、単品でファンを購入しても、ファンクリップが付属しないので、CPUクーラーのヒートシンクに取り付けることが出来ません。
そこで登場するのが、ファンクリップが付属する、サイズ・デュアルファンKIT
です。この商品であれば、ファンクリップが付属するので、ヒートシンクに取り付けることが出来ます。
ちなみに、サイズ・デュアルファンKITは、「虎徹 MarkⅡ」、「無限5」、「忍者 4 / 5」、「風魔」、「風魔2」、「IZUNA」をデュアルファン化できます。
ちなみにこのデュアルファンKITが購入できるのは自分が調べた限り、おそらくツクモ
だけだと思います。
サイズ・デュアルファンKITの内容物はKAZE FLEX 120とファンクリップ2つだけです。
虎徹 MarkⅡのヒートシンクは両側がファンを取り付けられるように、くぼんでいるので、ファンを両側に取り付けられます。
ファンの向きですが、ケース背面に暖かい空気を流したいので、ファンの裏面が表側になるように設置しました。
デュアルファン化した虎徹 MarkⅡの冷却性能チェック
デュアルファン化した虎徹 MarkⅡの冷却性能をチェックします。検証で使用したパソコンスペックは以下の通りです。
CPU | core i5-11400F |
CPUクーラー | 虎徹 Mark II |
マザーボード | MSI B560M BAZOOKA |
メモリ | DDR4-3200 8G×2(KD48GU880-32A160U) |
グラフィックボード | RTX3060(Colorful RTX 3060 NB 12G) |
SSD | NVMe 240G(CRAS C700 M.2)※OS用 HDD 4TB(ST4000DM004)※ゲーム用 |
電源ユニット | 750W(V750 Semi-Modular RS750-AMAAG1-JP) |
OS | Windows 10 Home |
測定方法は以下の通りです。
測定方法
・10分間何も操作しないアイドル時のCPU温度を測定
・10分間OCCTを使ってCPU負荷100%時のCPU温度を測定
・FPSゲームのBF5を10分間放置プレー(フルHD解像度、低設定)時のCPU温度を計測
・Cineben R15を10回連続行い、最高温度を計測
ちなみにCPUのcore i5-11400FはPL(電力制限)を無効化して、CPU負荷100%にすると、65W制限が解除されて、CPU温度が上昇します。CPUが発熱しやすいPL無効化状態で検証したいと思います。
比較対象はcore i5 11400Fに付属しているリテールクーラーです。
なお室温25度、PCケースに収めた状態で計測しました。
使用グリスは付属のを使用しました。虎徹 MarkⅡのレビューではTF8という高級グリスを使用していたため、それに比べると若干CPU温度が高めに出ています。ご了承ください。
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アイドル時のCPU温度
シングルファンでは平均33.9度、デュアルファンでは平均35度でした。なぜかシングルファンの方が温度は低かったのですが、アイドル時は突然温度が上がったりと安定しません。
実質ほとんど差はないとみて問題ないと思います。
CPU負荷100%時(OCCT)のCPU温度
シングルファンでは平均77.3度、デュアルファンでは平均76度でした。
BF5プレー時のCPU温度
シングルファンでは平均56.4度、デュアルファンでは平均55.3度でした。
Cinebench R15を10回連続行った後のCPU温度
シングルファンでは81度、デュアルファンでは77度でした。
今までのまとめ
今までの検証結果をまとめてみました。たしかにデュアルファンの方が冷えますが、劇的な違いはなく、シングルファンとの差はごくわずかです。
まとめ
今回の検証を通して、シングルファンとデュアルファンの違いはあまりないと確認できました。
ただ、わずかの差ですが、確実にデュアルファンの方が冷えるので、少しでもCPU温度を下げたいと思うなら、このデュアルファン化、やる価値はあると思います。