オーバーウォッチ2は一作目と違い、基本プレー無料となったことで気軽に遊びやすいFPSのゲームになりました。
ただ、気軽に遊べるとはいえ、オーバーウォッチ2を快適にプレーするには、ある程度のスペックを持ったPCが必要です。
そこでこの記事では、オーバーウォッチ2を快適にプレーするための推奨スペックを、グラボことに検証していきます。最後におすすめのゲーミングPCについても紹介します。
オーバーウォッチ2のシステム要件について
最低 | 推奨 | |
CPU | ・Intel Core i3 ・AMD Phenom X3 8650 | ・Intel Core i7-7700K ・AMD Ryzen 5 2600 |
GPU | ・NVIDIA GeForce GTX 600 series ・AMD Radeon HD 7000 series | ・NVIDIA GeForce GTX 1060/ GeForce GTX 1650 ・AMD R9 380/AMD RX 6400 or Intel Arc A770 |
OS | Windows 10 64-Bit | Windows 10 64-Bit |
メモリ | 6GB | 8GB |
ストレージ | 50GB以上 | 50GB以上 |
推奨環境ではCore i7-7700Kや、GTX 1060など一昔前のスペックが要求されます。
1作目と比べるとグラフィックの質はほとんど進化していないので、要求されるスペックは極端に上がっていないようです。
FPSゲームの中でも、システム要件は緩い部類に入る印象です。
オーバーウォッチ2のグラフィック設定について
オーバーウォッチ2のグラフィック設定のプリセットは、「低」、「NORMAL」、「高」、「ウルトラ」、「エピック」の5種類用意されています。
5種類のグラフィックを比較しましたが、そこまで大きな違いはありません。ただ、「低」設定だと背景の質感が落ち、オブジェクト等が簡略化されます。
後述のベンチマーク結果を見てわかると思いますが、オーバーウォッチ2はグラフィック設定を「エピック」にすると非常に負荷が重くなります。
正直、背景やオブジェクトが一部省略されてもプレーには支障がないので、大幅にフレームレートが稼げる「低」設定がおすすめです。
アップスケーリングは「デフォルト」、「AMD FSR 1.0」、「AMD FSR 2.2」、「NVIDIA DLSS超解像」の4種類が用意されています。「NVIDIA DLSS超解像」のみ、NVIDIA RTXシリーズが必要になります。
正直、アップスケーリングによるグラフィックの差異はあまり感じません。
ただ、fpsはアッスケーリングによって結構異なります。特にFSR 2.2に設定したときのfpsの伸びは驚異的です。オーバーウォッチ2でアップスケーリングを設定する場合、FSR 2.2がおすすめです。
FSRは基本的にどのGPUでも使えるので、敷居が低いのも魅力的です。
アップスケーリングとはゲーム映像を低い解像度で出力し、アップスケーラーで超解像度技術で出力するというものです。映像劣化を最小限に抑えつつ、FPSを稼ぐ手段としてゲームでは重宝されています。
フレームレートは最大で600だすことができます。60fpsでも十分プレー可能ですが、やはりFPSというゲームジャンルなので、最低でも平均144fps以上を維持してプレーしたいところです。
テスト環境について
検証環境は以下の通りです。
検証環境 | |
---|---|
CPU | インテル 「Core i5-14600KF」 |
CPUクーラー | サイズ「MUGEN6 Black Edtion」 |
CPUグリス | ARCTIC 「MX-4」 |
マザーボード | GIGABYTE「B760 AORUS ELITE」 |
メモリ | Kingston 「FURY Renegade DDR5 RGB メモリ(型番:KF580C38RSAK2-32)」(16GB×2) (DDR5-4800に設定) |
SSD | Kingston「NV2 SSD 2TB」 Western Digital「WD_BLACK SN770 NVMe 1TB」 Western Digital「WD Blue SN580 NVMe SSD 1TB」 |
電源ユニット | Corsair「RM750e」 |
PCケース | XPG「VALOR AIR」 |
OS | Windows 11 Home 64bit版 |
CPUにCore i5-14600KFを使用します。インテル第14世代のCPUで、Pコアが6つ、Eコアが8つ、計14コア20スレッドのCPUです。
CPUアーキテクチャーにRaptor Coveを採用しているので2次キャッシュの量が多く、ゲーム性能は非常に優秀です。
今回、テストに使用するグラボであれば、おそらく性能をしっかり引き出してくれると思います。
なおメモリは最大DDR5-8000に対応するオーバークロックメモリを使用しますが、メモリ周波数はJEDEC準拠のDDR5-4800に設定しています。
テストに使用するグラボは下記の通りです。
- RTX 4070
- RTX 4060 Ti
- RTX 4060
- RTX 3060 Ti
- RTX 3060
- RTX 3050
- GTX 1660 Super
- GTX 1650
- RX 6400
- Arc 380
テスト方法について
オーバーウォッチ2にはベンチマークモードがありません。その代わり、有志の方が作ってくれたベンチマークを使用したいと思います。
このベンチマークは狭いエリア内で敵味方が入り乱れて戦う、いわゆるBOT戦です。
演習場だと負荷が軽すぎて、フレームレートが稼げてしまいます。こちらのベンチマークを使用することで、より実プレーに近いフレームレートが計測可能です。
このBOT戦を1分間観戦して平均fpsと最低fps(1% Low)を計測します。
グラフィックのプリセットは「エピック」と「低」にし、アップスケーリングは「FSR 2.2」に設定します。解像度は「フルHD」、「WQHD」、「4K」それぞれ設定します。
グラボごとのフレームレート
フルHD解像度
フルHD(1920×1080ドット)のベンチマーク結果です。
低設定だと負荷が軽すぎて、結果にブレが生じ、なぜか「RTX 3060」が最も優秀なパフォーマンスを出しています。
もちろん、BOT戦なので、RTX 3060のフレームレートを計測しているときにたまたま負荷が軽い状況になった可能性も否定できません。
低設定平均144fpsを維持するには最低でも「GTX 1660 Super」以上が必要です。
ただ、「GTX 1660 Super」との価格差は数千円しかなく、さらにVRAMも8GB搭載、DLSS等も使える「RTX 3050」がおすすめです。
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「エピック」設定だとやはり負荷が重いです。GTX 1650などのエントリークラスのGPUではギリギリ平均60fpsに達するかどうかというレベルです。
WQHD解像度
WQHD(2560×1440ドット)のベンチマーク結果です。
低設定平均144fpsを維持するには最低でも「RTX 3060」以上が必要です。
ただ、「RTX 3060」との価格差は数千円しかなく、さらにDLSS FGも使える「RTX 4060」がおすすめです。
<TSUKUMO
4K解像度
4K(3840×2160ドット)のベンチマーク結果です。
やはり4K解像度(3840×2160)では、それなりに負荷が重いです。
低設定平均144fpsを維持するには最低でも「RTX 4070」以上が必要です。
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各解像度ごとの推奨グラボまとめ
低設定144fpを維持してプレー可能 | |
---|---|
フルHD解像度 (1920×1080ドット) | RTX 4070 RTX 4060 Ti RTX 4060 RTX 3060 Ti RTX 3060 RTX 3050 |
WQHD解像度 (2560×1440ドット) | RTX 4070 RTX 4060 Ti RTX 4060 RTX 3060 Ti RTX 3060 |
4K解像度 (3840×2160ドット) | RTX 4070以上 |
メモリとVRAM消費量について
メモリは約6~7GB、VRAMは3~5GBくらい消費します。メモリは16GB、VRAMは4Kでプレーしないなら、4GBあれば十分です。
フルHD解像度向けおすすめゲーミングPC
フルHD解像度でプレーしたい
Lightning AS5
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:RTX 3050 8GB
メモリ:DDR4-3200 8GB×2
ストレージ:500GB M.2 NVMe SSD
電源:550W 80PLUS BRONZE
価格:100,980円
G-GEAR GA5A-B230/B2
CPU:Ryzen 5 5500
GPU:RTX 3050 8GB
メモリ:DDR4-3200 8GB×2
ストレージ:1TB M.2 NVMe SSD
電源:500W 80PLUS BRONZE
価格:117,200円
WQHD解像度向けおすすめゲーミングPC
iiyama LEVEL-M1P5-R45-RLX-WHITE
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:RTX 4060
メモリ:DDR4-3200 8GB×2
ストレージ:500GB M.2 NVMe SSD
電源:600W 80PLUS BRONZE
価格:124,800円
NEXTGEAR JG-A5G60
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:RTX 4060
メモリ:DDR4-3200 8GB×2
ストレージ:1TB M.2 NVMe SSD
電源:750W 80PLUS BRONZE
価格:129,800円
G-GEAR G-GEAR GA7A-D230/T
CPU:Ryzen 7 5700X
GPU:RTX 4060
メモリ:DDR4-3200 8GB×2
ストレージ:1TB M.2 NVMe SSD
電源:550W 80PLUS BRONZE
価格:149,800円
Lenovo Legion Tower 5i Gen 8
CPU:Core i5-14400F
GPU:RTX 4060
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:512GB M.2 NVMe SSD
電源:-
価格:151,690円
下記記事で、「Lenovo Legion Tower 5i Gen 8」の外観イメージを掴むことができます↓。
Legion Tower 5i Gen 8をレビュー!RTX 3060 Ti+Core i7-13700搭載のレノボのゲーミングPC
4K解像度向けおすすめゲーミングPC
G-GEAR Aim GB5J-D231BN/CP2
CPU:Core i5-13500
GPU:RTX 4070
メモリ:DDR4-3200 8GB×2
ストレージ:1TB M.2 NVMe SSD
電源:750W 80PLUS GOLD
価格:194,980円
Lenovo Legion Tower 5 Gen 8
CPU:Ryzen 7 7700X
GPU:RTX 4070
メモリ:DDR5-5600 16GB
ストレージ:1TB M.2 NVMe SSD
電源:-
価格:199,870円
まとめ
オーバーウォッチ2は低設定+FSR2.2で驚くほど負荷が軽くなります。正直、エントリークラスのビデオカードでも十分プレー可能です。
10万円前後のゲーミングPCでも十分快適にプレー可能です。