魅力的なPCゲームタイトルが次々に発売されてるのに、現在未だにグラボの価格は高騰気味です。このグラボ高騰によって、PCゲームをプレーする機会を奪われている人も多いかと思います。
そこで今回は比較的価格が安い、GTX1650とcorei3という組み合わせでPCゲームがプレーできるのか、検証したいと思います。

目次
マイニングなどが原因で異常なまでのグラボ高騰に
2021年はとにかくグラボの高騰が激しかったです。グラボの高騰は様々な要因が考えられますが、やはりマイニングが最も関係していると思います。
ハイエンドクラスのグラボだけでなく、ミドルクラスのグラボでさえ、軒並み価格が高騰しています。
ミドルクラスのRTX3060、RX6600の価格を見れば、いかに価格高騰しているのか一目瞭然です。2021年11月現在、RTX3060の最安価格は6万6千円で、RX6600の最安価格は6万3千円です。
さらに、RTX3060より性能の低い、GTX1660 SUPERやGTX1660 Tiでさえも5万円以上します。このグラボ高騰は本当、異常事態としかいいようがないです。
GTX1650+core i3の組み合わせなら安くPCが組める
このグラボ高騰の真っただ中、価格が安定して安いグラボがあります。それが今回の主役、GTX1650です。
このGTX1650も価格高騰に巻き込まれて一時期3万円代まで跳ね上がったのですが、2021年11月現在、最安モデルであれば、3万円以下で購入できます。
ただ、この価格の安さには裏があります。それは性能が大したことないということです。純粋な性能で比較すると、GTX1060以下です。
しかし、そのおかげで、マイニング目的で買うグラボとみなされずに済み、結果として価格が安いままになりました。
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GTX1650販売ページ
そして、このGTX1650と組み合わせるCPUですが、自分はcore i3-10105をおすすめします。理由はこのCPUもまた安いからです。だいたい1万円位で購入できます。
ただ、core i3と言っても最新モデルなので、4コア8スレッドありますし、GTX1650と組み合わせる上では十分と言えます。
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GTX1650とcore i3-10105の組み合わせであれば、5万円以内で済みます。いわば、格安コンビと言えます。
そんな格安コンビのGTX1650とcore i3-10105で、PCゲームがどれくらい快適にできるのかを検証していきたいと思います。

GTX1650+core i3-10105の組み合わせでゲームを検証
検証するゲームタイトルは、「フォートナイト」、「APEX Legends」、「ヴァロラント」、「BF2042」、「サイバーパンク2077」です。
そのうち、比較的軽いゲームに分類されるのが、「フォートナイト」、「APEX Legends」、「ヴァロラント」で、重いゲームに分類されるのが、「BF2042」、「サイバーパンク2077」です。
特に「BF2042」は推奨環境がRTX3060と、現状世に出ているゲームの中ではトップクラスに重いゲームです。
フォートナイト
解像度:フルHD
設定:中設定
平均フレームレート | 158 |
フォートナイトで最もメジャーなモード、バトルロイヤルを1回プレーし、そのリプレイを再生し、フレームレートを計測しました。
平均フレームレートは158と必要十分です。144fps維持は厳しそうですが、少なくとも120fpsは維持できています。
APEX Legends
解像度:フルHD
設定:低設定
平均フレームレート | 126.6 |
APEX Legendは低設定プリセットがないので、項目一つずつ低に設定しました。
演習場なので全体的に軽いです。バトルロイヤルではもう少し重たくなると思います。従って、120fps、144fps維持は難しそうです。
ただ、60fps維持がターゲットであれば、全然余裕だと思います。
ヴァロラント
解像度:フルHD
設定:中設定
平均フレームレート | 200.1 |
ヴァロラントも設定にプリセットがないのですが、項目を1つずつ中設定に設定しました。
演習場なので軽いですが、対戦モードでも144fps維持は十分可能だと思います。5対5と対戦人数も少なく、その分負荷も低いです。
サイバーパンク2077
解像度:フルHD
設定:低設定
平均フレームレート | 45.9 |
現状、最も重いゲームの1つとして数えられるサイバーパンク2077。計測した結果、改めて重量級のタイトルだと再認識しました。平均フレームレートは40代と、正直言ってGTX1650では力不足です。
ただ、サイバーパンク2077はFSR(AMD FidelityFX Super Resolution)に対応しています。これは簡単に言うと、出力する解像度を低くし、劣化した映像は超解像技術で修復するものです。簡単に言えばアップスケーリングのことです。
このFSRの優れている点は、AMD以外のグラボでも使える点です。つまり、Nvidiaのグラボでも使用可能性です。もちろんGTX1650も使うことができます。
サイバーパンク2077で設定できるFSRは「ダイナミック」、「スタティック」の2種類があります。
「ダイナミック」は設定したフレームレートを維持するために、映像の解像度がリアルタイムに変化していくものです。
例えば、ターゲットするフレームレートを60に設定します。負荷が軽いときは解像度は高めに、負荷が重いときは一時的に解像度を低めにし、フレームレート60を維持します。
常にフレームレートが60出るようになりますが、場面によって解像度が頻繁に変わるので少し気になります。あまりおすすめできません。
おすすめは「スタティック」です。これであれば、直接解像度スケーリングを自分で設定できるので、常に同じ映像クオリティが維持されます。
FSR(ダイナミック、解像度スケーリング70) | |
平均フレームレート | 61.1 |
FSRダイナミック、解像度スケーリング70に設定した結果、平均フレームレートは61.1まで上昇しました。これくらいフレームレートが出せるのであれば、普通にプレー可能です。
解像度1920×1080に設定した映像と、解像度スケーリング70のFSRダイナミックに設定した映像を比較しました。確かによく見ると、FSRダイナミックだと映像がぼやけて見えますが、自分としては全然許容範囲です。
もしGTX1650でサイバーパンク2077をプレーするのであれば、FSRは絶対に設定したほうがいいです。
BF2042
解像度:フルHD
設定:低設定
平均フレームレート | 72.8 |
推奨環境がRTX3060なので、サイバーパンク2077以上の超重量級ゲームであるBF2042。今回まだ演習場がなかったので、第三者がポータルで作ってくれた演習場でフレームレートを計測しました。
演習場では平均フレームレートが72.8とそれなりに出ていますが、オンライン対戦ではかなり厳しい印象です。
というのもBF2042は最大128人対戦と、従来のシリーズに比べて対戦人数が多く、その分負荷が高いです。
実際に128人対戦のAll-out Warfareをプレーしましたが、重たいマップや大人数が入り乱れる戦闘だと、頻繁にフレームレートが40代~50代まで落ち込みました。
BF2042もサイバーパンク2077のようにFSRを設定しようと思いましたが、BF2042にはまだ実装されておらず、設定はできなかったです。
代わりに、「NVIDIA Image Scaling」を使うことにしました。これはゲーム側の対応が全く必要ないアップスケーリング機能なので、BF2042にも使うことができます。
イメージスケーリングを77%(1477×831)に設定します。
その後、ゲーム内解像度で1477×831が出てくるのでこれを選びます。これで準備完了です。
解像度1920×1080に設定した映像と、解像度スケーリング70のFSRダイナミックに設定した映像を比較しました。確かによく見ると、NVIDIA Image Scaling(77%)は映像がぼやけて見えますが、サイバーパンク2077の時のFSRと同じで、自分としては全然許容範囲です。
NVIDIA Image Scaling使用時 | |
平均フレームレート | 93.1 |
内部解像度が1477×831になったことで、ネイティブ1080P設定時と比べて、平均フレームレートも大きく上昇しました。
実際にこの後、All-out Warfareをプレーしましたが、フレームレートは概ね60以上を維持していました。
ただ、この設定でも時折重く感じる時があったので、イメージスケーリングのレンタリング解像度を67%(1280×720)か59%(1130×635)に落としてやれば、さらに軽くなるのでより快適になりそうです。
ただ、その分、映像のボケ具合が酷くなるので、そこは注意が必要です。
おすすめcore i3+GTX1650のゲーミングPCを紹介【2022年6月】
ここではcore i3とGTX1650の組み合わせのゲーミングPCを紹介します。今現在、最新のcore i3はインテル第12世代、core i3-12100です。
インテル第11世代のcore i3と比べてシングル性能は大幅に向上しました。現在、core i3-10100,core i3-10105搭載モデルは数を減らし、core i3-12100を搭載したモデルが主流となりつつあります。
おすすめ ツクモ G-GEAR GA5J-B221/B2
![]() |
OS | Windows 11 Home |
CPU | Core i3-12100 | |
ビデオカード | GTX1650 | |
メモリ | DDR4-3200 8GB×2 | |
ストレージ | 500GB(M.2) | |
マザーボード | B660 | |
電源 | 500W(BRONZE) | |
価格 | 121,200円 |
GTX1650とcore i3の組み合わせで最安クラスなのが、ツクモ G-GEAR GA5J-B221/B2です。
CPUのCore i3-12100はインテル第12世代Alder Lake-SのCore i3-12100(4コア8スレッド)を搭載しています。
このCore i3-12100は微細化が進む、IPCが前モデルに比べて大きく向上したため、史上最強のCore i3と呼ばれています。
Cinebench R23マルチは8000近く、シングルは1600近くと、4コア8スレッド時代の過去のCore i7の性能を大きく超えています。
GTX1650との組み合わせにおいて、間違いなく相性はピッタリだと言えます。
ツクモ G-GEAR GA5J-B221/B2は、メモリがデュアルチャネルの16GB、マザーボードがメモリのOCが可能なB660、ストレージが500GBと、スペックが必要十分にもかかわらず、価格が抑えられているのでおすすめです。
まとめ
今回、GTX1650でPCゲームがプレーできるのか検証しましたが、まとめると以下の通りです。
GTX1650ゲーム性能まとめ
・軽いゲームは問題なくプレー可能。
・重いゲームは正直キツイ。ただ、FSRやNVIDIA Image Scalingを使うことでプレー可能に。
人気の高いフォートナイト、APEXであれば、GTX1650でも快適にプレーできます。重いゲームであれば、FSRやNVIDIA Image Scalingを使うことで十分プレー可能になります。
グラボ高騰でどうしてもお金をかけられない方は、GTX1650を使ってみるのも悪くない選択肢だと思います。
GTX1650販売ページ