デスクの横に作業用PCを設置したいと思ったので、Mini ITXのPCケース、METIS PLUSを購入しました。
今回はMETIS PLUSのレビューだけでなく、組み立て方も解説したいと思います。

目次
METIS PLUSの仕様
対応マザーボード | Mini-ITX | |
ドライブベイ | 4×2.5"HDD + 1×3.5"HDD or 2×2.5"HDD + 2×3.5"HDD | |
冷却ファン | トップ | 120mm × 1(オプション) |
リア | 120mm×1(組み込み済、LEDファン) | |
拡張スロット | 2 | |
電源ユニット | 奥行160mmまで | |
対応CPUクーラー | 高さ160mmまで | |
対応グラフィックスカード | 長さ170mmまで | |
フロントアクセスポート | USB3.0×2 / HD Audio×1 | |
外形寸法 | 幅190mm / 奥行き277mm / 高さ254mm | |
重量 | 2.12kg | |
容積 | 13.3L |
METIS PLUSの外観
METIS PLUSの外観をチェックする前に内容物の確認をします。内容物はケース本体、ネジ類、マニュアルです。
幅は190mm、奥行きは277mm、高さは254mmです。購入したのはホワイトです。選べる色はブラック、 レッド、シルバー、ブルー、グリーン、ゴールド、ホワイト、ピンクの8色です。
本体の素材はアルミ製なので質感は非常に高いです。
フロントパネル
フロントパネルはフラットなデザインでシンプルそのものです。上部に電源ボタンが、下部にはRAIJINTEKのRのロゴがあります。
トップパネル
トップパネルにはアクセスポートとフィルタが装着されています。
アクセスポートは左からUSB2.0、マイクジャック、イヤホンジャック、USB2.0です。
右サイドパネル
正面から見て、右サイドパネルはアクリルウインドウ仕様となっており、PCケース内部を見ることができます。
左サイドパネル
正面から見て、左サイドパネルは通気性確保のために無数の細かい穴があけられています。
背面
背面です。一般的なPCケースだとファンが上にあり、PCIスロットは中段に配置されるのが一般的です。ただ、このPCケースの場合、上部にPCIスロット、下部にファンが配置されています。
ボトム
ボトムです。電源ユニットを取り付ける個所と4本のゴム脚があります。電源ユニットのオン、オフスイッチがボトムに露出するような形になります。
METIS PLUSの内部構造チェック
METIS PLUSの内部構造をチェックします。
まず、マザーボードトレイです。すでに台座が装着済みでした。なお左側は電源ユニットを入れる個所です。電源はATX電源まで対応し、奥行き160mmのサイズまで対応しています。
底には2.5インチサイズのストレージを2つ取り付けることができます。
上部には3.5インチ or 2.5インチのストレージ1つを取り付けられるトレイがあります。
ケース上面のフィルタの位置に120mmのファンを取り付けることもできます。
マザーボードトレイの裏面です。左側にはメンテナンスホールが、右側には2.5インチのストレージを取り付けることができます。
METIS PLUSの組み立て方を解説
用意するもの
METIS PLUSの組み立て方を解説する前に、まず、用意するものを紹介します。用意したのはベッセルの小型電動ドライバーの220USB-1です。
もちろん普通のドライバーでもいいのですが、METIS PLUSを組み立てる際は、ネジを回す作業が多く発生します。小型電動ドライバーがあったほうが圧倒的に作業がやりやすいです。
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左右と上のサイドパネルを外す。
まず、作業をやりやすくするために、左右、上のパネルを外します。
左右のサイドパネルにはそれぞれ4つのネジが締められているので、それらのネジを緩めて、サイドパネルを外します。
左右のサイドパネルを外すと、ネジが露出しますので、一番左端、右端のネジを緩めます。反対側も全く同じことを行います。
左右、上のパネルを外した状態です。これで作業がやりやすくなりました。
マザーボードの取り付け
PCケースに組み込んだ後だと、やりづらいので、組み込む前にCPU、CPUクーラー、メモリをマザーボードにセットします。今回使用するマザーボードは、Mini-ITXマザーボードのMSI H510I PRO WIFIです。
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CPUはcore i3-10105Fです。
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CPUクーラーはリテールではなく、社外品のSE-224-XTを使います。高さは154mmです。
ちなみにMETIS PLUSは高さ160mmまでのCPUクーラーに対応しています。コスパ最強CPUクーラー大定番の虎徹 Mark IIの高さも154mmなので、安心して使うことができます。
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マザーボードのセッティングが完了しました。なおメモリは8GBのDDR4-2133×2です。仕事用PCなので、余りもののメモリを再利用しました。
電源の取り付け
電源からのケーブルだけでなく、ストレージのSATAケーブルなどもマザーボードに取り付けます。電源を取り付けた後だと、スペースに余裕がないので配線作業がほぼ不可能になるからです。
ちなみに今回取り付ける電源は玄人志向のATXサイズ電源のKRPW-BK650W/85+になります。奥行きは14cmです。プラグイン形式で、おまけにケーブルもフラットなので、配線も楽です。
電源のスイッチが底に向けられるように電源を設置します。ケースから伸びている電源ケーブルを電源につなぎます。
電源の設置が完了しました。ちなみに電源は奥行き16cmまで対応しています。
グラフィックカードの取り付け
今回、取り付けるグラフィックカードはZOTACのGeForce GTX 1650 OCです。ショートモデルなので、かなり小型です。長さは151mmです。
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公式の仕様表だと、グラフィックカードは長さ170mmまで対応とありますが、実際はまだまだ余裕はあるように感じます。170mm以上の長さのグラフィックカードも搭載できると思います。実際、270mmのグラフィックカードが搭載できたという話も聞いたことあります。
試しに、自分が持っているかなり大型のColorful RTX 3060 NB 12Gを取り付けようと思ったのですが、サイズオーバーでした。長さは310mmもあるので、さすがに取り付けることは不可能でした。
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ストレージの取り付け
今回、自分はSSDのWDS500G2B0AとHDDのST4000DM004の合計2つのストレージを取り付けます。まず、SSDはマザーボードトレイ裏側に取り付けることにしました。
METIS PLUSの良かったところ
デザイン、質感が良い
本体の素材がアルミ製ということもあって、質感は非常に高いです。安っぽさを感じません。また、シンプルですが、デザインも悪くなく、たとえ、インテリアとして置いたとしても、違和感をあまり感じません。
ATX電源が取り付け可能
Mini ITXのPCケースは小型ゆえにATX電源には対応せず、SFX電源のみ対応というパターンが多いです。例外的に、大型サイズのMini ITXのPCケースはATX電源に対応しています。
ただ、このMETIS PLUSは小型なのに、ATX電源に対応しています。しかも奥行き16cmのサイズまで対応しています。SFX電源は高価なので、ATX電源に対応というのは大きなメリットだと思います。
ただ、奥行き16cmのATX電源だとグラフィックカードとの干渉が起こる可能性が高いので、グラフィックカードを搭載する予定なら、奥行き14cmのを選んだほうが無難です。
小型なのでデスクの横に置くことも容易
小型なので、デスクの横のわずかなスペースに置くことも容易です。しかも正面から見て、右サイドパネルがアクリルで透けているので、デスクの左側においても違和感はありません。
どれくらい小型なのかをわかりやすくするために、MicroATX PCケースのS100 TGを比較対象とします。高さも奥行きもS100 TGと比べると、半分くらいのサイズ感です。
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METIS PLUSの悪かったところ
組み立てが大変
Mini ITXのPCケース全般に言えるのですが、とにかく組み立てが大変でした。サイドパネルを外すのに、合計8つのネジを外す手間がかかります。さらにケースの内部のスペースに余裕がないので、作業しづらかったです。
特に電源ははじめ、直出しタイプのThermaltakeのSMART BX1 450Wを使用していため、ケーブルの扱いに苦労しました。とにかくケーブルを収めるスペースがなかったです。
そこで、新たに必要ないケーブルを外せる、プラグイン式のKRPW-BK650W/85+を買いなおしました。METIS PLUSに搭載する電源は絶対にプラグイン式のタイプをおすすめします。
まとめ
2017年と発売日からかなり経過していますが、未だに売り上げ上位なのも納得です。デザイン、質感もよく、ATX電源が使えて小型と良いことずくめで、粗を探すほうが難しいくらいでした。
強いて言うなら組み立てが大変ですが、Mini ITXのPCケース全般に言える問題なので大して大きなデメリットにはならないです。